新入社員の頃や、新しい部署に異動になった時は、右も左もわからずに、与えられた仕事をこなすことになります。
そういう時期のいちばん賢い「習慣術」は、特に若ければ若いほどひいいのですが、できないことを、できる人に聞きに行って、教えてもらいながらやることです。
ここで大事になってくるのが、喜んで教えてくれる人間を探す能力です。同じことを聞きに行っても、面倒くさがる人もいれば、親切に教えてくれる人もいます。教えるのを喜ぶ人間もいます。もちろん自分との相性もあります。先輩の中で、自分に親切にしてくれそうな人、味方になってくれそうな人をいかに見つけることができるかが大事なのです。
この能力を養うためにはどうすればいいかというと、やはり、「観察する」習慣です。
先輩に教えてもらう時、この人に教えてもらって仕事をした時ははかどるとか、この人に仕事を教えてもらうとよくわかるということがあります。ただ教えてくれるというだけでなく、自分にとってメリットのある形で教えてくれる人がベストです。こういう人間を見つけるためには観察能力が必要になります。
わからないところは教えてもらい、できないことは助けてもらう。若い頃にこれを習慣づけて、そのうえ「観察力」を養う。そしてさらに大きな仕事を任されるようになった時には、他の分野のスペシャリストの「できる、できない」を見抜き、「できる人」といい関係を築く。
これができる人は間違いなく出世しますし、出世してスペシャリストという駒をどう配置するかという時でも、「他人の能力を見抜く能力」が生きてきます。